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老成学研究所 > 時代への提言 > 「海へのLINE」シリーズ > 『海へのLINE』シリーズ: ② 「週末は釣りに出掛けたい…」 NIFS雑魚釣り隊 村瀬尊則
『海へのLINE』シリーズ
《第2回》
「週末は
釣りに出掛けたい…」
NIFS雑魚釣り隊
村瀬尊則
水族館はお好きですか?
水族館という場所は、
多種多様な魚がそれぞれの流儀で泳ぐ姿を気の済むまでじっくり観察することができる
素晴らしい場所です。
イルカのアクロバティックなジャンプを見ることもできる水族館もあれば、魚の生態を感じられる工夫を凝らした展示を通して、知的好奇心を満足させてくれる水族館もあります。
水族館は子供からお年寄りまで幅広い年齢層に親しまれる素晴らしい場所であり、我が家の夏のレジャーにおいても欠くことのできない大切な場所です。
また 美しい海でシュノーケリングやスキューバダイビングをして、野生の魚と触れ合うことを楽しむ方もいると思いますが、我が家も夏になると、福井県越前町にある海水浴場に行くことが恒例行事となっています。
ゴツゴツとした岩場が主体の海水浴場で、天候にもよりますが水の透明度が極めて高いため、潜ったりシュノーケルをつけて泳いだりすると、辺りに生息する多様な魚との一体感を感じられます。水族館とは違ったリアルな海中世界を堪能でき、日常生活とは全く別の流れの時間を過ごせる素晴らしい場所です。
本能を呼び覚ます「魚釣り」の魅力
しかしながら、このように素晴らしい水族館や磯遊びにおいても、なかなか分からない魚の特性があります。それは魚の泳力です。
魚釣りはこの「魚の泳力」を直接感じ取ることができる遊びです。
自分であれこれ悩んで選んだ仕掛けや疑似餌(ルアー)に魚がかかった瞬間、釣り竿から伝わる魚の泳力を感じたときのワクワクする気持ちは、テレビゲームなどでは到底経験することはできません。
魚の泳力や重みが釣り竿にズシリと乗り、竿先が海面に向かってグィーンと曲がる…。そこから始まる魚との闘いは、人間が本来持っている狩猟本能を呼び覚まし、そして 見事釣りあげた瞬間、現実を忘れ、ただその瞬間に心が奪われます。
そのようにして釣り上げた魚は、大物であるほど 喜びはひとしお。
魚の大小に関わらず、力比べ&知恵比べの闘いを経て出会った魚には 何か親近感のような気持ちが湧いてきます。
釣って食べる楽しみ
トーベ・ヤンソン原作の「ムーミン」の一節に
このようなやり取りがあります。
ムーミン:「なぜ釣りをしているの?」
スナフキン:「食べるためさ」
ムーミン:「この前は好きだからって言っていたじゃないか」
スナフキン:「そうだよ。好きなことして食べられたら、それは一番幸せなことなんだよ」
そうです。 魚釣りは、釣って 食べる からこそ 楽しいのです。
(※個人的な見解です)
魚釣りを始めた当初は「さばいて」、「焼く」だけの2ステップ料理でしたが、次第に、「もっと美味しく食べるにはどうしたら良いだろう」と料理の知識を身につける努力を始めました。
これまで料理にあまり興味が無かった私が、
インターネットで魚のレシピを検索するようになり、
「あなたにおススメの買い物はこれっ!」とブラウザに料理道具の広告が出るようになり、
そして、初心者では釣れないマグロやサケを釣って家族のヒーローとなって
満面の笑みで料理をふるまう「夢」を見るまでになりました。
コロナ禍の中、釣りを始めて早2年になりますが、私にとってこれは大いなる変化です。
魚釣りは幸せ
レジャー白書2021によると、アウトドアレジャー参加人口として「釣り」が550万人で最も多く、次いで「ゴルフ」の520万人、「登山」の460万人、と続きます。いずれも新型コロナウィルスの影響で、密を避けたレジャーが注目されたことが要因であるように見えます。
コロナ禍だからこそ、健康や人との関わりを重視されるようになったのかもしれません。
個人的には、魚釣りの前日は、晩酌で深酒を控えて体調を整えるよう心がけるようになり、普段は接点のない方とも釣りの話で大いに盛り上がって釣り友達が増えました。
コロナ禍にも関わらず、人生が少し豊かになったと感じます。
最近、インターネットで次のようなことわざを見つけました。
1時間幸せになりたいなら、酒を飲みなさい。
3日間幸せになりたいなら、結婚しなさい。
8日間幸せになりたいなら、豚を殺して食べなさい。
永遠に幸せになりたいなら、釣りを覚えなさい。
難しい事は抜きにして、週末は釣りに出掛けたい・・・
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(編集: 前澤 祐貴子)
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