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久保田進一の「楽しんでる?」シリーズ ③ 映画: 『キネマの神様』を観て
交流の広場 | 2021.10.01

久保田進一

「楽しんでる?」シリーズ 

『キネマの神様』を観て


  久保田進一


 先日、映画『キネマの神様』を観てきました。この映画は、山田洋次監督の作品です。

山田洋次監督といえば、寅さんの『男はつらいよ』のシリーズを手掛けた監督です。御年90歳(映画公開時は89歳)です。すごいですよね。ちなみに、アメリカでもクリント・イーストウッドさんは御年91歳です。

まさに老成学にふさわしい というか、高齢になっても御活躍で、このような作品をつくれるとは…感服致します。

しかも、この映画は 松竹映画100周年記念作品 として作られたものなのです。

 そして、主演は沢田研二さんと菅田将暉くんのダブル主演です。年を取ってからの主人公が沢田さん、若い時の主人公が菅田くんです。

一つの作品に主人公が若い時と年を取った時で役者が変わるというのは、テレビドラマの『おしん』かな?と思いました。

『おしん』の場合、幼少期は小林綾子さん、青年期は田中裕子さん(現在の沢田研二さんの奥さん)、中・老年期を乙羽信子さんと三人が演じておりました。

映画で言うと、フランシス・フォード・コッポラ監督の『ゴッドファーザー』、『ゴッドファーザー PART II』のヴィトー・コルレオーネも二人の役者が演じています。『ゴッドファーザー』では、中高年のヴィトー・コルレオーネをマーロン・ブランドさんが演じ、『ゴッドファーザー PART II』では、若いヴィトー・コルレオーネをロバート・デ・ニーロさんが演じております。

そういえば、『ゴッドファーザー』も『キネマの神様』もテーマは家族ですね。

 最初、この『キネマの神様』を観た時、主人公がギャンブラーで借金をしまくり、酒が好きなダメ親父、この役を沢田研二さんがやっていることに驚きをおぼえました。

若い人は知らないかもしれませんが、ある程度の歳のいっている人なら、沢田研二といったら、あのジュリーなんですよ。タイガースのボーカルでもあり、ソロになってからも「勝手にしやがれ」や「TOKIO」のヒット曲を歌ったジュリーなんですよ。

そのジュリーがたとえ映画の中でもダメ親父の高齢者役をやっているというのに、驚きました。しかも、風貌はまるで志村けんさんの「変なおじさん」です。しかも映画を見ていくと、カラオケで「東村山4丁目」まで歌うわけです。

これは、志村けんさんと何か関係があるのかな と思いました。最後のエンディングロールまで見ると、志村けんさんへの追悼する文面がありました。


家に帰ってから「キネマの神様」のHPを見ると、元々は志村けんさんが主人公の役をやる予定だったが、コロナで亡くなったために、代役として沢田研二さんが演じたということでした。

志村けんさんにとっては、初の主演映画だ ということでした。

なぜ、沢田研二さんかといえば、以前、志村けんさんと同じ事務所(渡辺プロダクション・通称ナベプロ)であり、仲が良かったということでした。

そういえば、二人でよくコントをやっていたのを思い出しました。

この映画は、志村けんさんへの追悼の映画でもある、ということを知りました。

 さて、この映画は、話が過去と現在を行ったり来たりします。

若い時の主人公は菅田将暉くん、恋人役が永野芽郁さん、主人公の友人に野田洋次郎さん(RADWIMPSのボーカル)、スターの女優役に北川景子さん、現在の時代の主人公は沢田研二さん、妻は宮本信子さん、主人公の友人に小林稔侍さん、沢田研二さんと宮本信子さんの娘役に寺島しのぶさんというキャストです。

若い時に、映画監督を目指す映画マンの主人公が 自分のシナリオで監督を初めてやる というのに、撮影初日に撮影監督と口喧嘩になり、セットから転落して負傷。それを機に撮影所も辞めて、映画もそのままお蔵入りになってしまったのです。

その後、数十年が経ち、主人公の孫がその脚本を見つけて、現代風に書き直して、城戸賞に応募するのです。

あまり、内容を書いてしまうとネタバレになりますので、この辺でやめておきましょう。

この作品は設定からかなり原作とは異なります。原作は原田ハマさんの長編小説ですが、映画は山田監督のテイストに仕上がっているという感じです。

 原作では、最後は「ニューシネマパラダイス」を見ながら、ハッピーエンドで終わるのですが、映画では主人公は映画を見ながら静かに息を引き取るという終わり方です。

この時、私には北川景子さんが死神に思えてしまいました。どうしてか と言えば…それは映画を見てのお楽しみということで。

 最後に、改めて、志村けんさんに哀悼の意を表します。

アイ〜ン!

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