交流の広場
蝉が鳴かない
夏は終わった
コロリと道に転がっているその亡骸を見かけるのは そう珍しいことではない
水分が抜け
軽く乾いたその体は
雨に 風に 衝撃に
朽ち
細かな塵となり
空に 地に 拡散する
元の存在はない
しかし存在を構成していたものどもは
空から 地から
次の循環に組み込まれ
次の何かに呑み込まれ動き出す
そう
それは 生き返り と言えるのかもしれない
そんな存在前因子で世の中は充満している
生と死は混濁して存在している
(文 TETSUZO)
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