交流の広場
老成学研究所 > 時代への提言 > 核融合科学研究所&哲理人シリーズ > 核融合科学研究所&哲理人シリーズ ❻: (2) 哲理人 Profile No.6 小川国大
緑一色の 深い山々を 縫い
青空が高く抜ける三次元で 深く息を吸い
体を十二分に伸ばしきって 時間と空間を闊歩し
こだま返る音量で 友と 語り
自転車が走る
届く知に正面から向い
根源まで遡ろう
と考える
そんな 遮られない本能を 活かせる伸びやかなる人材が
やっと 日本にも 誕生しつつある
新しい 日本の若い芽
日本の 奥深い風土 山野が
深い力で
生み出す 優群が 揃い踏みし始めている
彼らは
笑いながら
飛翔する
頼もしい 世代が バトンを受け取る
優なる者は よく笑っている
爽やかに 大きく 笑っている
円熟の社会は
満ち足りた 無理のない 本物の優を生み出す力を持つ
その者は 鮮やかに 笑いながら やりきる
真なる優の 切味ある 軌跡を描く
美しき 走破線
He has come.
小川 国大
39歳
自然科学研究機構 (NINS)
核融合科学研究所 (NIFS)
研究部
構造形成
持続性ユニット
准教授
指導内容:
磁場閉じ込め核融合プラズマを加熱する 高エネルギー粒子に関わる研究課題を扱う。
高エネルギー粒子が プラズマ中で どのように閉じ込められ、どのように逃げてしまうのか を明らかにすべく 計測器の開発 並びに 信号解析の手法について 研究指導。
担当講座:
大学院特別講座: 中性子輸送理論の基礎 と モンテカルロ中性子輸送計算演習
【略歴】
1984年 誕生
2003年 18歳 岐阜県立関高等学校 卒業
2006年 21歳 立命館大学 理工学部 退学 (飛び級)
2008年 23歳 名古屋大学大学院 工学研究科修士課程 修了
2010年 25歳 日本学術振興会特別研究員(DC2)
2011年 26歳 名古屋大学大学院 工学研究科博士課程 修了
博士(工学)の学位取得(名古屋大学)
2012年 27歳 核融合科学研究所 COE研究員
2013年 28歳 核融合科学研究所 助教
2020年 35歳 核融合科学研究所 准教授
2023 10 16 時点:
論文 138
MISC 84
【共同研究・競争的資金等の研究課題: 核融合学 4】
2019 – 2022 年
アルヴェン速度が 波動粒子相互作用による高速イオン輸送・閉じ込め に与える影響
2014 – 2017
核融合中性子カメラに用いる 検出器の標準化 に向けた研究
2012 – 2015 年
高速粒子駆動巨視的不安定性による トロイダルプラズマの MHDスペクトロスコピー
2010 – 2011 年
トーラスプラズマにおける アルヴェン固有モード空間構造の 高速イオン損失に与える影響
【研究テーマ】
Study
on
energetic particle confinement
in helical plasmas
ヘリカルプラズマにおける
高エネルギー粒子 閉じ込め の研究
業績は 快進撃
2016年 31歳
雑誌 翻訳
[parity]2016 08
2018年 33歳
K. Ogawa, M. Isobe, T. Nishitani, R. Seki, H. Nuga, S. Murakami, M. Nakata, N. Pu, M. Osakabe, J. Jo, M.S. Cheon, Junghee Kim, G.Q. Zhong, Min Xiao, Liqun Hu, and LHD Experiment Group
“Time dependent neutron emission rate analysis
for neutral-beam-heated deuterium plasmas
in a helical system and tokamaks”
Plasma Physics and Controlled Fusion 60 (2018) 095010.
2018年 33歳
–K. Ogawa, M. Isobe, H. Kawase, T. Nishitani, R. Seki, M. Osakabe, and LHD Experiment Group
“Observation of enhanced radial transport of energetic ion
due to energetic particle mode
destabilized by helically-trapped energetic ion
in the Large Helical Device”
Nuclear Fusion 58 (2018) 044001.
2019年 34歳
–K. Ogawa, R. Seki, H. Yamaguchi, S. Murakami, M. Isobe, A. Shimizu, S. Kinoshita, S. Okamura, Haifeng Liu, Yuhong Xu, and CFQS Team
“ Feasibility Study of Neutral Beam Injection
on Chinese First Quasi-axisymmetric Stellarator (CFQS)”
Plasma and Fusion Research 14 (2019) 3402067.
2019年 34歳
『世界初、ヘリカルプラズマにおける
高エネルギー粒子の閉じ込めを実証
― 将来の 核融合炉プラズマの持続燃焼 に見通し ―』
2019年 34歳
掲載
講座 プラズマ実験におけるノイズ対策の基礎
3.計数計測におけるノイズ対策
(3.Noise Reduction Technique in Pulse Counting System)
J.Plasma Fusion Res. Vol.95No.11(2019)563−565
2020年 35歳
Outstanding Reviewer for Awards 2019 *受賞
* 2019年における核融合研究の論文誌[Nuclear Fusion]で 特に優秀な査読者が表彰
2021 年 36歳
2021年度 吉川允二記念 核融合エネルギー奨励賞* 優秀賞 受賞
受賞テーマ
「核燃焼プラズマ診断のための
高性能中性子計測の 研究開発」
核融合プラズマ分野では未開拓の領域であった 核燃焼プラズマ研究、運転に必須である 中性子計測器を 最先端デジタル処理技術を用いることにより 高い性能で開発すること に成功。
さらに 開発した計測器を用い、LHD実験装置の中性子発生分布を取得、ヘリカル捕捉粒子の径方向分布等を可視化すること に成功。
加えて ヘリカル装置において アルファ粒子閉じ込めを 世界で初めて 実証する等 多くの研究成果を挙げる。
ITERの核燃焼実験を始め JT-60SA、IFIMIF(LIPAc)、KSTAR、EAST 等にも大きく貢献。
*吉川允二 核融合エネルギー奨励賞:
ITER計画や幅広いアプローチ(BA)活動などに代表される 未来の核融合エネルギーの実現に寄与しえる 内外の研究・技術開発活動、調査活動、社会連携・貢献活動等の中で、若手人材による優れた成果 かつ 優れた成果活動を顕彰することを目的。
2021年 36歳
令和3年度 学会賞
The JSPF Award
受賞者:小川国大(NIFS),磯部光孝(NIFS),長壁正樹(NIFS)
Progress on Integrated Neutron Diagnostics
for Deuterium Plasma Experiments and Energetic Particle Confinement Studies
in the Large Helical Device During the Campaigns
from FY2017 to FY2019
* Plasma and Fusion Research Vol.16, 1102023 (2021)
2017年度から2019年度にかけて設置された LHD重水素運転のために開発された 中性子診断装置 に関する詳細と 研究成果のまとめ。
包括的な中性子計測についての詳細と候補者らの独自研究が含まれ ヘリカル系装置の 高エネルギー粒子閉じ込め に関する多くの知見が記述。
ステラレーター/ヘリカルシステムでの当該研究は,磁場環状閉じ込め装置に共通した 高エネルギー粒子の閉じ込め物理 の理解に資する研究。特に 高速アルファ粒子の閉じ込めの定量的評価 は 将来の核融合装置での α加熱の効率 に関係する大きな成果。
2022年 37歳
AAPPS-DPP * 2022 Young Researcher Award
* Association of Asia Pacific Physical Societies、Division of Plasma Physics
2023年 38歳
軽水素とホウ素11の核融合反応 実証
Nature 掲載 英オンライン科学誌
《”世界初” の成果 について プレスリリース》
2019 07 19
『世界初、
ヘリカルプラズマにおける 高エネルギー粒子の閉じ込め を実証
将来の核融合炉プラズマの持続燃焼に見通し』
及び
2023 03 09
『先進的核融合燃料を使った 核融合反応の実証
中性子を生成しない 軽水素ホウ素反応 を利用した
クリーンな核融合炉への 第一歩 』
この核融合反応では
放射線である中性子が 生成されておらず、
クリーンな核融合炉 に向けた前進
核融合科学研究所 小川国大准教授、大舘暁教授ら および 米国の核融合スタートアップ企業 TAE Technologies のR. M. マギー博士、田島俊樹博士ら の研究グループは 磁場で閉じ込めたプラズマ中で 「軽水素 と ホウ素11 の 核融合反応」 を 世界で初めて実証。
2023年 38歳
2023 第12回 自然科学研究機構 若手研究者賞 受賞
2023 07 02 オンライン 受賞記念講演
講演テーマ:『核融合発電を実現するには』
核融合プラスマを加熱する 高いエネルギーを持つイオンを 閉じ込める
気体を更に加熱すると、イオンと電子がバラバラになっているプラズマという状態になります。私たちは、プラズマの電気的な特性を使って、1億度のプラズマを磁場のカゴで閉じ込める研究を行っています。
核融合発電では、プラズマ中の水素同士の核融合反応でできた高いエネルギーを持つヘリウムイオンでプラズマを加熱し、ずっと燃やし続けます。核融合発電が実現するためには、カゴの形を工夫して高エネルギーイオンをうまく閉じ込める必要があります。
また、高エネルギーイオンが溜まり過ぎると、その圧力によって磁場のカゴを揺らし、磁場のカゴの揺れによって高エネルギーイオンが磁場のカゴの外に逃げてしまうことが懸念されています。
本講演では、高エネルギーイオンがプラズマの中に閉じ込められている様子、及び磁場のカゴの揺れによって高エネルギーイオンが磁場のカゴの外に逃げる様子を観測した結果などを紹介します。
2023年 38歳
日本原子力学会 2023年 秋の大会
企画セッション 講演
大型ヘリカル装置における
高エネルギーイオン閉じ込め研究 のための
中性粒子計測
核融合反応のエネルギー活用を目指し、プラズマ実験装置からITERプロジェクトまで、これまで様々な研究開発が行われてきた。秋以降にJT-60SAの本格稼働が予定されると共に、2025年ファーストプラズマを目指したITERの建設が急ピッチで行われており、DEMO炉から実用化へ進む段階となっている。ここで、核融合の放射線系の講演を特集企画することにより、中性子や中性粒子計測等の核融合計測系から、材料照射のためのIFMIFの中性子場に関する最新の知見を議論し、今後の放射線工学としてこの分野の研究推進の一助とする。
五感以上の感覚を 日本の深い大地が 息吹かせる
その呼吸が 次へと延びていく道を 用意する
速度、目標の高さに
制限はない
広い調和の中で 滑らかに
行きたい 行くべきベクトルを嗅ぎ分け
段差を越えていく
「気づいたら 今になっていた」
と 言う
研究が 楽しそうだった から 核融合研究で 博士号を取得した…と。
まだ実現していなかったから
核融合発電を面白い と思った
ちなみに 立命館大学3年次で 名古屋大学大学院を受験する 飛び級制度においては 大学3年次において 大学4次相当以上の能力があると大学側から認定されなければ 当然ながら 飛び級は出来ない。
おまけに 立命館大学において 卒業と同時に取得可能であった 各種電気系統関連の資格は 全てお流れとなった。
趣味は サイクリング
鉄製クロスバイ→アルミ製マウンテンバイク→カーボン製ロードバイク
と my bike は グレードアップ
大切な分身は 家内に 保管する
琵琶湖一周、鈴鹿サーキット8時間耐久レースをこなせる
浜名湖一周程度なら 3~4時間…
オレンジの競技用ウェアで 軽く回る
単独でも
bike仲間とでも
空間を裂き
様々な場所を駆け抜ける
関わる世界で
自由に レベルを 走り抜ける、
面白いから…
自身のプラスを 敢えて挙げるならば
「コミュ力があること」
とする
確かに 笑顔を絶やさず
会話のキャッチボールを落とすことはない
老若男女区分、
レベル差…など
コミュニケーション ボーダーを 設定しない
ずっと 山と居た
小学校は 現在 廃校
16人しかいなかった
奈良·京都への修学旅行は 隣の小学校と合同で やっとバス1台が出せた
山々は 子供たちに 際限のない エネルギーを降り注いだ
上の学校へは
片道1時間の自転車通学
毎日 山々が 見守り 育み 包んだ
幼稚園から中学まで一緒の 竹馬の友 仲間3人は
全員 博士号を取得
世界中で 実年齢より 若く見られる
中国、ドイツでは 博士号取得前の学生に間違えられた…
若々しい
大地が エネルギーを 伝える
走破は
続く
(文・構成: 前澤 祐貴子)
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