交流の広場

老成学研究所 > 時代への提言 > 柱時計・オーディオ 田中コレクション館シリーズ > 柱時計・オーディオ 田中コレクション館シリーズ: ❹ 時を刻む仕組み

柱時計・オーディオ 田中コレクション館シリーズ: ❹ 時を刻む仕組み
時代への提言 | 2022.01.19

©︎Y.Maezawa


時が流れる…

その時を 刻む

流れる時に棹を差したのは 人だった…

刻む役割を担った 時計 という道具は 

以降 自然の法則に従う物質の特性通りに

時に 記録を 与えた。

記録が 記憶というものに昇華するまで

流れる時にタグをつける 時計が 

瞬間を刻み続けている

©︎Y.Maezawa

©︎Y.Maezawa

田中コレクション館 シリーズ

(4)

時を刻む仕組み

21世紀前半の現代 いわゆる時計の躍進は目覚ましい。

最早  その立ち位置は 「時を知るためのツール」というだけではなく その他の多機能搭載は言うに及ばず ファッション性、ステイタス シンボル、信用性 というsoft credibility まで請け負っている と言っても過言ではない。

時計本体における時を刻むシステムにおいても 数々の物理的/工学的技術・技巧が投下され 今や 化学的レベルでの技術投入まで歩を進めている。その材料、材質の選択においても サイズの極小化の模索とも相まって 鉱物分野の開拓を促進しているとすら言える。

”GPS搭載”という言葉が珍しくなくなった昨今、 ツール、”時計”が 人工衛星とも紐付いていることは 周知の事実である。カバー領域は宇宙分野との連携…にまで及ぶ。

その中で 

決して 変わらぬこと

それは 

時が 流れていること

そして

その ”時のリズム”

である。

田中コレクション館に保管・展示されている

江戸時代末期あたり(19世紀前半)以降の 置き時計たち には 

その最もシンプルな型が 目に見える。

時 の 創造 と 意味 である。 

©︎Y.Maezawa

©︎Y.Maezawa

紀元前4000年 日時計の誕生によって 人類は 時計という時を測る方法を持った。

紀元前1400年以降 水時計 がその役割を任じた。

(田中コレクションにも 江戸時代の水時計が所蔵されている)

砂時計導入、日時計と水時計の組み合わせ…等 様々なより良き機能のあり方を追求する変遷が 各時代 世界各地で繰り拡げられた。

置き時計 すなわち 金属の弾性を利用した仕組みを取り入れた時計が誕生したのは 17世紀であった。 

かつての歴史を振り返ると そう遠くはない過去である。

©︎Y.Maezawa

置き時計に登用されている いわゆるゼンマイ、バネ と呼ばれている金属は 『その金属に負荷された力を跳ね返そうとする”弾性”を活用するため』に使われている。

そのため 勿論 金属種、巻き方、形状など 適宜な反映をする反応の見極め方・研究は 緻密なものであったことと推察される。

©︎Y.Maezawa


©︎Y.Maezawa

置き時計の初動力は その振り子によって生まれる。

チクタク

チクタク

のリズムを刻む 時計の声は 時計の心臓である

振り子のエネルギーから もたらされる。

そのエネルギーは

振り子の等時性 を担保する。

ガリレオ・ガリレイの発見。

振り子の長さを変えても 

周期は変われども 

往復にかかる時間は変わらない

振り子から伝わるエネルギーが 金属に伝わり

溜まったエネルギーが弾性を発揮して 歯車を動かす…

シンプルなエネルギーのリレーだ。

©︎Y.Maezawa

メンテナンスは

定期的に ネジを巻き

金属の巻きを伸びきらせないこと。

油を刺し

本体を磨き 埃を払い

振り子を適正な位置に落ち着かせる。

木肌と金属に優しい温度と湿度で包み込む。


©︎Y.Maezawa

そうすると

刻み続けた時間分だけの

置き時計の 百寿者が 勢揃いする。

始まりは

振り子に加えた 人の手からの一振り だった。

そのエネルギーを 律儀に 引き継ぐ。

©︎Y.Maezawa

そして

これらを さらに 大きな土台で担保しているのは

Gravity、重力 だ。

20世紀以降の物理学最難関の砦である。

置き時計たちも 私たち人類も 

そのもとで 時を刻んでいる。 

地球号には 時の心臓が 埋め込まれている。


©︎Y.Maezawa


連絡先

柱時計・オーディオ

「田中コレクション」館

館長 田中 仁(まさし)

©︎Y.Maezawa

〒436ー0029 静岡県 掛川市 南西郷 458ー7

たこまん掛川本館 2F *

Tel: 090ー7301ー9485 

※ 直接コンタクトしてくださって結構です。(ご本人希望)

©︎Y.Maezawa

【館長メッセージ】

思い出深いレコードがあれば 是非持ってきて 

大音響で 楽しんで欲しい。」


* 和洋菓子を製造販売する 『たこまん』のご厚意により、「たこまん掛川本店」2階に常設展示の「田中コレクション」館がOPEN。

(文・編集: 前澤 祐貴子)


* 作品に対するご意見・ご感想など是非下記コメント欄ににお寄せくださいませ。

尚、当サイトはプライバシーポリシーに則り運営されており、抵触する案件につきましては適切な対応を取らせていただきます。

 
一覧へ戻る
カテゴリー
© 老レ成 AGELIVE. All Rights Reserved.
© 老レ成 AGELIVE. All Rights Reserved.

TOP