交流の広場
老成学研究所 > 時代への提言 > 柱時計・オーディオ 田中コレクション館シリーズ > 柱時計・オーディオ 田中コレクション館シリーズ: ❹ 時を刻む仕組み
時が流れる…
その時を 刻む。
流れる時に棹を差したのは 人だった…
刻む役割を担った 時計 という道具は
以降 自然の法則に従う物質の特性通りに
時に 記録を 与えた。
記録が 記憶というものに昇華するまで
流れる時にタグをつける 時計が
瞬間を刻み続けている。
田中コレクション館 シリーズ
(4)
時を刻む仕組み
21世紀前半の現代 いわゆる時計の躍進は目覚ましい。
最早 その立ち位置は 「時を知るためのツール」というだけではなく その他の多機能搭載は言うに及ばず ファッション性、ステイタス シンボル、信用性 というsoft credibility まで請け負っている と言っても過言ではない。
時計本体における時を刻むシステムにおいても 数々の物理的/工学的技術・技巧が投下され 今や 化学的レベルでの技術投入まで歩を進めている。その材料、材質の選択においても サイズの極小化の模索とも相まって 鉱物分野の開拓を促進しているとすら言える。
”GPS搭載”という言葉が珍しくなくなった昨今、 ツール、”時計”が 人工衛星とも紐付いていることは 周知の事実である。カバー領域は宇宙分野との連携…にまで及ぶ。
その中で
決して 変わらぬこと…
それは
時が 流れていること
そして
その ”時のリズム”
である。
田中コレクション館に保管・展示されている
江戸時代末期あたり(19世紀前半)以降の 置き時計たち には
その最もシンプルな型が 目に見える。
時 の 創造 と 意味 である。
紀元前4000年 日時計の誕生によって 人類は 時計という時を測る方法を持った。
紀元前1400年以降 水時計 がその役割を任じた。
(田中コレクションにも 江戸時代の水時計が所蔵されている)
砂時計導入、日時計と水時計の組み合わせ…等 様々なより良き機能のあり方を追求する変遷が 各時代 世界各地で繰り拡げられた。
置き時計 すなわち 金属の弾性を利用した仕組みを取り入れた時計が誕生したのは 17世紀であった。
かつての歴史を振り返ると そう遠くはない過去である。
置き時計に登用されている いわゆるゼンマイ、バネ と呼ばれている金属は 『その金属に負荷された力を跳ね返そうとする”弾性”を活用するため』に使われている。
そのため 勿論 金属種、巻き方、形状など 適宜な反映をする反応の見極め方・研究は 緻密なものであったことと推察される。
置き時計の初動力は その振り子によって生まれる。
チクタク
チクタク
のリズムを刻む 時計の声は 時計の心臓である
振り子のエネルギーから もたらされる。
そのエネルギーは
振り子の等時性 を担保する。
ガリレオ・ガリレイの発見。
振り子の長さを変えても
周期は変われども
往復にかかる時間は変わらない
振り子から伝わるエネルギーが 金属に伝わり
溜まったエネルギーが弾性を発揮して 歯車を動かす…
シンプルなエネルギーのリレーだ。
メンテナンスは
定期的に ネジを巻き
金属の巻きを伸びきらせないこと。
油を刺し
本体を磨き 埃を払い
振り子を適正な位置に落ち着かせる。
木肌と金属に優しい温度と湿度で包み込む。
そうすると
刻み続けた時間分だけの
置き時計の 百寿者が 勢揃いする。
始まりは
振り子に加えた 人の手からの一振り だった。
そのエネルギーを 律儀に 引き継ぐ。
そして
これらを さらに 大きな土台で担保しているのは
Gravity、重力 だ。
20世紀以降の物理学最難関の砦である。
置き時計たちも 私たち人類も
そのもとで 時を刻んでいる。
地球号には 時の心臓が 埋め込まれている。
連絡先:
柱時計・オーディオ
「田中コレクション」館
館長 田中 仁(まさし)
〒436ー0029 静岡県 掛川市 南西郷 458ー7
たこまん掛川本館 2F *
Tel: 090ー7301ー9485
※ 直接コンタクトしてくださって結構です。(ご本人希望)
【館長メッセージ】
「思い出深いレコードがあれば 是非持ってきて
大音響で 楽しんで欲しい。」
* 和洋菓子を製造販売する 『たこまん』のご厚意により、「たこまん掛川本店」2階に常設展示の「田中コレクション」館がOPEN。
(文・編集: 前澤 祐貴子)
* 作品に対するご意見・ご感想など是非下記コメント欄ににお寄せくださいませ。
尚、当サイトはプライバシーポリシーに則り運営されており、抵触する案件につきましては適切な対応を取らせていただきます。