交流の広場
老成学研究所 > 時代への提言 > 『ART/ Photo Essay』 RYO NAKAMURA 11作品 > わらいは心のかたち
ロンドンの短い夏が終わりに近づく8月最後の週末、ノッティングヒルの街は情熱的なラテン音楽と群衆のるつぼになる。
パレードやパフォーマー、サウンドシステムを前に人々は我を忘れて歌い、踊る。
彼女ら親子の視線の先には、キューバンドラム奏者がまるで別の生命を宿ったかのような手足を自在に操ってリズムを解き放っている。
その圧倒的なパフォーマンスに母親は思いがけず感嘆の声を上げる。
心が揺れたり、心が震えたり、心が踊ったりすると人の表情が意図せずわらいに辿り着くのはなぜだろう。
人の心にかたちがあるとすれば、そのベストシェイプは笑顔だ。